読書感想メモ『魔剣天翔 Cockpit on Knife Edge』森博嗣
Vシリーズもいよいよ折り返し。
冒頭から紫子さんが可愛い。相手に恋愛感情を抱いていようがいまいが、なーんか気に入らないよね。私も、同性の友達に恋人ができたと聞いた時は気が気じゃなかったな(結局勘違いだったけど)。
エンジェル・マヌーヴァについては先に『ゾラ・一撃・さようなら』を読んでいたので、ここで再登場するか!と驚きました(出版順的にはゾラの方が再登場だったわけですが)。そして、エンジェル・マヌーヴァという美術品が絡んでいるということで、今回は保呂草さんのもうひとつの職業がお話のメインになってくるわけです。泥棒の保呂草さん、かっこいいんだよなぁ。
新キャラ、各務亜樹良。強かな女性で、保呂草さんにも強気な態度。比較的平和なレギュラーメンバーの他に彼女のような(私個人的には、少し怖い)キャラが急に入ってきたのはとても刺激的で、ドキドキしました。彼女のようなキャラは好きです。
最後はれんちゃんに全部持っていかれました。冒頭でピリピリしていた紫子さんがれんちゃんを抱きしめ、保呂草さんによる地の文でダメ押しの一言『静かな夜だ。静かな夜は、いつだって、誰かを泣かせている。』。うぅ、辛い。
それから、シリーズ恒例の作中で明確な答えが示されない謎。今回は、最初の脅迫状に各務亜樹良の名前が織り込んであったという件です。読んでいる時は暗号の存在にすら気がつかなかったのですが、読了後に考えてなんとかわかりました。ヒントというか、私がわかったきっかけを書いておきます。(見たくない人は注意)
それは“横書き”です。横書きにしたらわかりました。日本人はやっぱり、縦書きの方が細部まで見ることができる人が多いんじゃないでしょうか。ズレていても繋がりが見えるというか……。
横書きなのに縦書き?ここまで言えばわかってしまうかも……。
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