読書感想メモ『目薬αで殺菌します DISINFECTANT α FOR THE EYES』森博嗣


海月が別の大学に行くというのは、確かにらしいと言えばらしいが、なんのためだろう。大学院を別の大学にするのならそんなに驚かないけれど……。学ぶ分野も変えるのだろうか。

「能力がなくても、社会を恨んだりする人間だっている。あれも、社会を個人としてみなしている例です。だからこそ、その個人の中に存在する細胞の幾つかを傷つける、という発想になる。(中略)そうすることで、社会という個人に気づいてもらいたい、社会にかまってほしいわけです」
近藤刑事が来た時に、犀川先生が語った言葉。
近藤刑事に頼りがいが出ているように感じていたのは、語り手が変わったことだけによる変化ではないということが、犀川先生の反応でわかった。部下もできて頼もしくなった近藤刑事。S&Mで鵜飼刑事と行動していた時とは別人のよう。まだ萌絵のファンクラブに入っているのだろうか(笑)

海月が心配するくらい、元気の無い加部谷が痛々しい。いじらしい。サイレンの音に対して『なんだろう』(←サイレンの音に決まっている)と口に出す海月、完璧に動揺してるじゃん。動揺じゃないのかな。場を和ませたのかもしれない。
『僕に関わらない方がいい』って、何?海月も危険なことに首を突っ込んでいるのだろうか。真賀田四季のこととか。それとも、その場しのぎ?加部谷のことをどう思っているの?海月は優しいのだから、不誠実な言葉ではなかった……と思いたい。

赤柳初郎は、初期よりもキレる印象が強くなった。受け取ったPCはちゃんと守られてたってことですよね?
正体はまだわからず。

島田文子が登場。真賀田四季関連でひっかかる発言があったので、これからに期待。まさか、この作者に限って"うっかり間違えた"なんてことはありえないはず……。
夕影巴絵

ゆうかげともえ、と読みます。

哀感パヴァーヌ

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