読書感想メモ『ジグβは神ですか JIG β KNOWS HEAVEN』森博嗣
宗教団体の目的はお金を集めることで、神様を信じさせることではない。それなら確かに、神様がいなくてもいいのかぁ。合理的だけれど、なんだか怖い。
加部谷ちゃん、思っていたより海月に振られたことで落ち込んでいなくてよかった。と思ったら、泣いちゃった。
にしても、森先生の作るキャラクタが好きだな。加部谷がただお喋りで底抜けに明るいキャラじゃなくて良かった。
赤柳初郎もといい水野涼子=香具山紫子説、今度こそ8割くらい消えましたね。『犀川の両親』のことは知らないけれど、『紅子さん』のことは知っている……これって、赤柳はしこさんじゃないよ〜っていうメッセージでしょうか。でも、犀川創平=へっくんと気がついていないというなら、しこさん説も有り得なくはないか?と思っているので、しこさん説も私の中ではまだ2割くらい残っています(笑)森ミスは油断ならない。
なんか、一周まわって普通に初登場キャラなんじゃないかとも思い始めてきた。赤柳さん、3人に忘れられてなくてよかったね。
山吹さんのお姉さん、元気にしてるんですね。バスジャックの日のあの話を蒸し返されちゃ堪らない(笑)
ところで、山吹先輩が優しい時と冷たく感じる時(『τになるまで待って』)の差が激しい……(笑)
まあ、優しくて、かつ、ヒンヤリとした部分もあるってことなんだろうな。山吹先輩博士2年でドクタを取ったのすごい。犀川先輩に絞られたのか、じっくり話を聞きかせてほしいですね。
そして、真賀田四季人形が起き上がるのと海月が登場する場面の間にちょっと間を空けて欲しかった。心臓が持ちません。
そしてそして、紅子さん登場に沸くVシリーズファン!水野さんが棺の蓋を開けっ放しにしていたことが紅子さんの推理の妨げになっていました。
犯人の正体、それは全く想定していなかった……。ラッピングして棺に入れていたのにも、異常な性癖かと思いきや哀しい理由があったんですね。理解はできませんが。
ラストが衝撃でした。真賀田四季の最後のセリフで、("掃除"……!?け、消される……!)と一瞬考えましたが、まさか自分から身を投げるとは。これも信仰? 言葉一つで人間が死ぬ。本当に神様みたいです。
森ミスはハリウッド映画のようだという、黒岩勉さんの解説。なるほどなるほど、わかる!と思いながら読みました。私も日本の小説っぽくないなぁとは以前から思っていました。会話戦が海外ドラマっぽいなぁ、とも。しかし滅多に海外ドラマを見ないので、動機を曖昧にしても面白い〜とか、主人公の感情を物語の軸にしていない〜とかはふんふんなるほどって感じで読みました。
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