読書感想メモ『ゴーストハント7 扉を開けて』小野不由美

※以下、読みながらリアルタイムで綴っていた感想(ほぼ走り書き)です。

医療保険に入っていないから治療費が高くつく、ということと、父親が超心理学者で大学の教授(そんな大学日本にあるの?)ということ、見舞いに家族が来なかった、ということから、両親は海外にいるのでは?と。ナルはほんの一時的に日本に滞在していて、本当は海外に実家があるor外国人なのでは。

みんなを即席の家族にして嬉しそうな麻衣が切なくて愛おしい。

遺体の正体でその、まさか、麻衣の恋が最悪な形で終わるんじゃないかと……。つまり、夢ナル=ナルのお兄さん(この世にはもういない)という。
麻衣は特殊な夢を見る能力があるらしいし、夢の中でナルがとっても優しくて親切なのも、ただの麻衣の願望ではない気がしていて……。
「もしかして、ナルが深層心理で本当は麻衣に優しくしたいと思っているのを、麻衣が無意識のうちに読み取って夢でその姿を見ているとか?それなら最後にナルの本心がわかってHappy Endじゃん!!!(ワーイ)」とか思っていたんだけれど、夢ナル=兄だとすると、え、麻衣の恋はどうなっちゃうの……?麻衣ってなんでナルのことが好きなんだっけ。夢の中でナルが優しくしてくれるから?現実のナルが頼りになるから?それにもよるな。

なるほどなー。偽名を使っていたから、保険を使えなかったのかぁ。最初の予想、早速間違ってた(笑)
 偽名というならやっぱり外国人説あるけど、『ナル』が本名になる外国の名前が思いつかない。

皆何かしら秘密がある。ジョンにも何か秘密が?愉快な関西弁に騙されている(?)けど、時々なんだか儚い、影があるような気がする場面はあるよなぁ。安原さんには謎の安心感があるんだけれど、秘密無いよね??

閉じ込められちゃった!タイトルの『扉を開けて』って、第一印象では扉を開けて前に進むぞ!っていう最終巻には相応しく希望に満ちた言葉のイメージだったけれど、そんなわけがなかった……。『扉を開けてぇぇ(泣)』って感じじゃん……。

『ナル』が愛称になる外国の名前、やっぱりあるんだ……全然わかんない、けど、この物語に名前がでてきた外国人で、ようやく1人、もしかして?という人物が思い当たった。アメリカだかイギリスだかの超有名研究者で、ぼーさんが大ファンだっていう、あの……。鮮血の迷宮で偽者が出てきたやつ。名前忘れちゃった。なんかデイヴィスみたいな名前じゃなかったっけ。出先だから確認できないけれど……。うわーすっかり忘れてた。でも、デイヴィスの愛称ってデイヴじゃないの?というか、ぼーさんも安原さんも頭良っ!

1人欠け、代わりに子供が1人増え……怖すぎる。それに全く気が付かないナルたち。いや、流石に安原さんとぼーさんは鋭い。頭良っ!(2回目) 
特に車の運転をした人が2人いるはずだ、と気がついた安原さんナイスすぎる。と思ったら、ぼーさんもやはり相当な切れ者!!!第一に賢いキャラが大好きな私氏、皆に惚れちゃう。移り気な私を許して……。

あれ!?デイヴィスって名字だったんかい!なるほど、オリバーの愛称がナルか……。名前を言って夢ナルが寂しそうな顔をしたってことは、やっぱり夢ナルはオリバーじゃなくて、ナルのお兄さん?そして、麻衣が好きなのは夢ナルだったんだ……切ない……。

桐島先生がいい先生で泣ける。いい先生ゆえに、無関係な人たちを巻き込むほどに暴走してしまっているのがもっと泣ける。先生と子供たちに向けた麻衣の演説がさらに泣ける。綾子はお母さん、ぼーさんはお父さんかぁ。皆、麻衣を幸せにしてくれなきゃ、麻衣から離れたら、許さないかんね……!(泣)

ユージーンが死んだ状況が辛すぎて涙出る。そのまま病院に行けば、助かっただろうに……。とどめを刺すなんて、人の心がない。
ジーンが最後に麻衣に伝えたかったことって、僕の代わりにナルを頼むよってこと?それか……やっぱり、"そういう"ことなんじゃないの?告っても辛くなるだけだから、やめたんじゃない?って思っちゃう。切ないじゃ済まないくらいしんどい……。

ナルが人を煽る時に慇懃な話し方になるの好き。『おみそれしました』は笑う。

ナルパパは超心理学の研究をしているけど、大学で超心理学を教えているわけじゃいのね(専門は法学)。医療保険のことだけじゃなく、ここも勘違いしていたので、たまたま結論だけ的中しちゃっただけで、私の予想はあんまり当たっていなかったということだ(笑)
私はミスリードに正しく乗ることができる有難い読者です。

ナルが日本から完全にバイバイしなくてよかったね。日本の心霊現象が興味深い、というのも本心だろうけど、『同病相憐れむ』という言葉の通り、ナルにも少しは(?)情があるんだね(少しは〜とかは冗談ですよ。兄のためのずっと喪服を着ているくらいだし……)。よかったよかった。

結末は大団円、仲間は皆無事だったのに、とても切ない。最初からこの世にはいなかった人なのだとわかっていても、やりきれない気持ち。けれど、少し優しい気持ちになれたのは、やっぱり底抜けに明るくて強い麻衣と、その温かい仲間のおかげ。切ないけれど、悲劇的ではないこの塩梅が見事!面白かったー!!


続編の『悪夢の棲む家』も入手済みなので、読むのが楽しみです♪
夕影巴絵

ゆうかげともえ、と読みます。

哀感パヴァーヌ

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