読書感想メモ『君たちは絶滅危惧種なのか?』森博嗣

人間が電子化されてヴァーチャルで再現される。それは「生きている」ことになるのか?


ネタバレあります





いやあ、ウォーカロン・メーカ、悪い……と思ってしまった。

経済的な成功のために正当化される手段であり、悪いことはしていないのかもしれない、けれども……。なんともやりきれない感じ。


科学者は悲観的、多くの人は楽観的。なんとなくコロナ禍と重なる気がしました。刺さる。私は現状を比較的深刻に捉えている側だと思っていましたが、知らず知らずのうちに楽観的になっていたのかもしれません。


ところで、『切羽詰まっていたわけだ』『セッパって?』のような言葉の可笑しさを捉える会話はこれまでのシリーズにも散りばめられていたけれど、森ミスの舞台が超未来になってからますますエスカレートしていますよね(笑) 好きです。


そして、エピローグ。どうしてデボラがセリンの(昔の)姿をして出てきたのでしょう……。直前まで会話していたクーパ博士の娘がミチルという名前だったことが脳裏を掠め、そして、そういえばセリンの姿はそもそもミチル(クジ・アキラのボディ)に瓜二つだというところに思い当たり……。まさか!

続きを読むのが待ち遠しいです。



リカバ専門の完璧主義者になれれば……と思いました。

夕影巴絵

ゆうかげともえ、と読みます。

哀感パヴァーヌ

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