第18回ショパン国際ピアノコンクール 3次予選結果が出ていた


ファイナリストに日本人が2人とは、また快挙ですね!


迫力の反田さん。凄みの小林さん。(という勝手な印象)
ショパンの同じ曲が何度も演奏される中、いつも反田さんは工夫が凝らされた職人のような演奏で新鮮さを届けてくれましたし、深く暗い表現をぶつけた小林さんの演奏には圧倒されるばかりでした。
2人のパフォーマンスは常に完成度が高く、ファイナリストになったのは必然だと感じます。

3次予選では反田さん自身がネガティブでこちらも動揺してしまいましたが、問題なく残りましたね。納得の結果です。

小林さんは2大会連続ファイナリスト!それだけでも快挙ですが、過去の小林さんの結果は軽々超えられるのではないか、と確信めいた期待をしてしまいます。


古海さんもファイナルに進めるのではないかと思っていましたが、惜しくも敗退してしまいました。進藤さんにしても角野さんにしても、それぞれの強みを前面に出した演奏を貫いており、素晴らしかったです!お疲れ様でした。

(恒例(?)の、古海さん→Gadjievさんという対照的な奏者の演奏順が個人的にはとても好きでした。)

ところで、個人的にはAlexander Gadjievさんがここまで残ったことに、いい意味で驚いています。もちろん、実力的に順当なのでしょうが。
Gadjievさんの演奏には予備予選から引き込まれました。ユニークな演奏に否応なしに聴きいってしまう、という感じで、まさしく『惹き込まれる』ではなく『引き込まれる』なのです。Gadjievさんのことは恥ずかしながらそれまであまり存じ上げておらず、予備予選の演奏を聴いた後に、浜松国際の覇者で日本でも人気のあるピアニストだと知りました。
私は聴き比べが好きなのですが、今回のコンクールでGadjievさんの演奏は別枠、すなわち聴き比べの対象外で楽しませていただきました。このような個性派の演奏はショパンコンクールでどう評価されるのだろう、と気になっていました。


私が今回のコンクールで特に惹かれた伊藤さん、Talon Smithさん、牛田さんはこれまでのラウンドで3人とも残念ながら敗退してしまいましたが、ファイナルに残った方々も実力者・個性派揃いで、どのような優勝争いが繰り広げられていくのか楽しみです。

これまでのラウンドを通して、反田さんと小林さんの実力は周知のものとなりましたし、日本人初の優勝にも大きな期待がかかると思います。重圧に負けず(すでにプロとして風格ある2人にそんな心配は不要でしょうが)、納得のいく演奏ができるようお祈りしています。
夕影巴絵

ゆうかげともえ、と読みます。

哀感パヴァーヌ

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