読書感想メモ『ηなのに夢のよう DREAMILY IN SPITE OF η』森博嗣
本文を読み始める以前に、あらすじで衝撃。エッ、飛行機事故の真相……?
事故じゃなくて、飛行機事件(?)だったってこと……?大混乱です。
ともかく、この飛行機事件に四季が関わっていたということは、ぽっと出の設定じゃないんでしょう。確かに、Fの時点で真賀田四季と萌絵の会話はなんだか引っかかる感じだったもの。
久慈昌山は、この後に真賀田四季と知り合うんだよね?『四季 冬』の『上手く眠れた』というセリフから、百年シリーズのコールドスリープ、そして今回のカプセルの冷凍死体に繋がって一瞬まさか?本当に四季なの?と思ったけど……。やっぱり違うのか。
赤柳探偵のことは男装したしこさん(Vシリーズ)だと思っていたけど、明るい性格に見えるのは演技、ということはしこさんじゃないのか……。でも、『親の遺した資産』があるということで、しこさんが芦屋のお嬢様だったことを連想してしまったり。でもでも、紅子さんに覚えられていない、と言うなら、しこさん説は確実に消えるな。じゃあ『夢・出逢い・魔性』の稲沢探偵? しかし、『つい口に出てしまうタイプ』というのも、稲沢探偵の印象に合わないような……。もしや、私たちの全然知らない人だったりする?
以下、本筋に関係の無いシーンから。
・山吹先輩から連絡が来て『驚喜』する加部谷。素直な反応になんだかほっこり。
・『ああ、じゃあね、出しておくよ』『え、何をです?』『月を』という萌絵と犀川先生の会話が、素敵すぎて悶絶。一級品の恋愛小説ですね。
・加部谷ちゃんのイマジナリー国枝先生の返答もだいすきです。『死ねば』って(笑)まあ、確かに言いそう(笑)
今巻は、次巻まで期間が空くのもあってか、色々動いたな〜〜(C大学3人組の預かり知らぬとこで……)。状況が一気に変わりそうで、次巻が怖い。『λ』の感想に書いた通り、森先生は変化を恐れない書き手なので。
ラヴちゃんと金子くんのカップル、素敵。萌絵は犀川先生と離れるのが気がかりなのね。博士課程を修了する前に学位を取るというのは、いわゆる論文博士というやつですかね。山吹先輩がC大から離れるのも寂しい。トーマ……。諏訪野さん……!!!
解説は菅聡子さん。『赤緑黒白』以来ですね。森ミスは解説を読むのも好きなんだけど、菅さんは本当に『解説』してくださるので大好き。森ミス、特にGシリーズで感じていた、探偵ってなんだろう?推理ってなんだろう?事件解決ってなんだろう?という問題をなんとか消化することができました。ほんと、この解説を色んな人()に読んでもらいたい(笑)
(菅聡子さん、お若くして亡くなっていました……。ご冥福をお祈りします。)
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