読書感想メモ『タカイ×タカイ CRUCIFIXION』森博嗣


椙田さんが真鍋くんと話す時の強めの口調が、なんだか新鮮で、各務さんと密会してるのがバレたシリアスな場面(?)だというのに少し可笑しい(笑)

20年前の彼(保呂草さん)は、常にジェントルな口調だったからな〜〜(紅子さんがいたからかしら)。真鍋くんに対する、あたり強めの砕けた口調がコミカルに思えてしまって……(笑)
たとえば、『ちゃんと奢るんだぞ、女の子には』は、20年前の保呂草さんなら『ちゃんと奢るんだよ』と言ってたよね〜〜っていう。
小川さんの言う通り、神秘的な部分の多い印象(正直、得体の知れないかっこよさが"好き"を通り越して"怖い")だったけれど、真鍋くんとのやり取りを見ているとなんだかそんな気が薄れてきてしまう。そうやって油断としたところを、いつかグサッとやられてしまいそうだけど。ところで、すぐに椙田さんだとわかる口の形(斜めの)ってどんなかしら。ニヒルな感じ?

セクハラ先生(仮)の『男ができたのか』という言葉に対する真鍋くんの解釈に吹き出してしまった(笑)
『男が(勉強が)できたのか』、なるほどね。ああいう話の流れで、私だったらそんな発想出てこないな。やっぱり頭が柔らかい(それか、視点がヘン笑)ってことなんだね。

事件の方は、またまた後を引くエンド。牧村さんと三澤有希江さんの関係を色々と想像してしまうけれど、探偵だって万能エスパじゃないんだから、断定できるわけがなくて……。コ〇ンくんだったら、(小五郎の声で)『そうです、三澤さんは牧村さんを愛していたのです。だから、罪を被ろうとした』なーんて、バッチリ断言しちゃうんだろうな(笑)

少し気になったんだけど、真鍋くんの『兄弟が多かった』ってセリフが過去形なのはなにか理由があるのかしら。それとも、言葉の綾かな。『兄弟が(多くて赤ちゃんが)多かった(今はもう大人だから過去形)』、っていう。"男が勉強ができたのか"パターン(笑)

鷲津さん、本名は宮崎だとわざわざ明かされるってことは、前にも宮崎という名で登場してるんだろうな……マジシャンなら、多分幻惑の死と使途だと思うけど……と思いつつネットで感想ブログを読んでいると、有里ナガルのことだとわかりました。おかげでスッキリしました。ありがたや。


犀川と同じく、就職することを決意した萌絵。携帯電話のモニタに表示される名前だけを見て電話をかけ損なう……なんと切ない!最後の一文でシュワシュワに溶かされちゃった。

夕影巴絵

ゆうかげともえ、と読みます。

哀感パヴァーヌ

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